紀平梨花に「スーパーヒロイン」の素質
わざわざ逆転してテレビ視聴率を高める

四大陸フィギュアスケート選手権2019の女子シングル。
開幕前に左手薬指を負傷した紀平梨花が出場しました。

ショートプログラム(SP)でダブルアクセルに変えれば普通に勝てたのに、大きく出遅れてフリースケーティング(FS)で逆転してみせるというドラマチックな筋書きを自ら描き、四大陸選手権をおおいに盛りあげてくれました。
この子は「スーパーヒロイン」の素質も十分です。
おかげで私は優勝の喜びが数倍になりました。

普段は冷静沈着な濱田美栄コーチでさえ、この演出にすっかり乗せられ、紀平梨花をやさしく抱き締めています。
頑張った演技直後とはいえ、あんなにほめるとは意外です。
「勇気のあるライオンがおりたな」と訳の分からないことを口走っています。
これだと世界選手権はライオンのぬいぐるみだらけになり、クマが可愛そうです。
(ちなみに、私は自室で徳島のくまを飼っています。)

⇒2015年8月10日「徳島のクマを飼う(写真付き)」はこちら。

そして、ファン以上に喜んだのは地上波で放送した「フジテレビ」でしょう。
おそらくですが、おいおい泣いています。
男子シングルでは宇野昌磨が逆転していますから、2日連続で視聴率が高まったはずです。

⇒2018年12月11日「紀平梨花TV視聴率はスターの証、女・羽生結弦へ」はこちら。

オリンピックシーズン以外の四大陸選手権は関心が高くありません。
私はゴールデンタイムのテレビ放送はないかもしれないと思っていたくらいです。

瞬間最高視聴率は女子シングルが紀平梨花のFSのリプレイ終了の18.8%、男子シングルが宇野昌磨の表彰式後のFSのリプレイ途中の14.9%です(ビデオリサーチ調べ。関東地区)。
結果が知れ渡った後での録画放送ですから相当な数字です。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

エキシビションでフェイデッドを舞う!

最終日にエキシビションが行われました。
私は昼間にテレビ放送でなく、夜間に動画で視聴しました。

紀平梨花が黒と紫の衣装に身を包み、アラン・ウォーカーの「フェイデッド」を滑っています。
滑るというより「舞う」といった形容がぴったりです。
シックな衣装がよく似合っており、彼女の優雅さと知性が引き立ちます。
エキシビションに限りませんが、日本人の観客がとても多くてホームのような雰囲気です。
(羽生結弦が出場する大会がそうだということは知っていましたが・・・。)

彼女が最初に大きな注目を集めたグランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」でエキシビションを見たときにも感動しましたが、それから一段と自信をつけ、全身から女王のオーラそして風格が漂っていました。

⇒2018年11月12日「紀平梨花はエキシビションで女王のオーラ」はこちら。

慈愛が息づく「深くて静かな華」がある

しなやかでのびやかな身のこなしに加え、四肢の繊細な動きが溶け込んだ演技は絶品です。
エキシビションといいながらスピードの速さ、動きの大きさと切れ味も失われていません。
3回転サルコウ、ダブルアクセル、3回転サルコウを鮮やかに決めています。

エキシビションを見て、紀平梨花にはこれまでのスターと違った「華」があることに気づきました。
いかなるトップスケーターにも感じたことのない、慈愛が息づく「深くて静かな華」です。
(このブログで後日取り上げる、紀平梨花が広田神社に奉納した絵馬に記した驚愕の「願い」に通じます。)
滑りに「魂の救済」を感じるのはそれと無関係でないでしょう。
(浅田真央にも感じたことがありますが、スケーティングというより存在に対してです。)

⇒2019年1月19日「魂が救済される滑り・・・紀平梨花は美しい」はこちら。

この選手のスケーティングにはスキルを超越した「精神性」が宿ります。
おおらかできれいな心が投影されているからだと思います。

フィギュアスケートが大好きな私は女子シングルの荒川静香や安藤美姫、浅田真央、男子シングルの高橋大輔や羽生結弦、宇野昌磨の演技にわくわく・ぞくぞくしてきましたが、スケーティングそのものにふるえたのは紀平梨花が初めてです。

なお、四大陸選手権3位の三原舞依はエキシビションの「シンデレラ」で5連続ジャンプをはさむという大サービスです。
彼女もFSでおおいに盛りあげてくれました。

日本選手を応援する私にとり男女ともにほぼ最高の結果でした。
(いまでも三原舞依は2位、坂本花織は3位と思っています。)

category:紀平梨花ブログはこちら。

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紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

⇒2019年2月8日「紀平梨花はOKジャンプで勝ち運を取り戻す」はこちら。

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