私が先月、富山市の北経研(北陸経済研究所)で講師を務めた「営業変革勝ち残りセミナー」。
経営幹部を対象とした丸1日の重い講演会。
多忙な業務にやり繰りをつけ、北陸の地場企業の社長も駆けつけてくれた。
それだけ営業に悩んでいる、業績に苦しんでいるのだろう。
とはいえ、トップが勉強熱心なところは概して健闘しているが…。
その参加者からメールが寄せられた。
お二方。
いずれも名門企業の代表者。
会社名や商品名、個人名などを伏せ、おもな部分を以下に紹介しよう。
◇
富山でのセミナーでは大変お世話になりました。
先生のお話をお聞きし、目からウロコばかりで、多くの気づきを与えていただきまして、ありがとうございました。
私どもは、特定市場向けの製品に特化したメーカー兼問屋でございます。
創業しまして半世紀以上と、業界では比較的社歴の長いほうでございます。
この業界においても、経済情勢、消費者の価値観など、環境が劇的に変化してきております。
そうしたなか、弊社は「モノ売り」から「コトの提供」へ転換しようと数年前より努めておりますが、なかなか永年染み付いた習性を捨て切れないところでございます。
また、営業に関しても「提案営業」を掲げてはおりますが、私も含めてまったく理解できておらず、絵に描いた餅になっておるのが実情です。
和田先生にご相談させていただけたらと思っております。
その節にはよろしくお願いいたします。
ほんとうにありがとうございました。
◇
先日は心に響く講義をいただき、まことにありがとうございます。
そこでお話しいただいたエッセンスが詰まったビデオを講義の内容を思い出しながら拝見させていただきました。
私もここ数年、聞きかじりながら「御用聞き営業」から「提案営業」へと声高に叫んできました。
しかしながら、「推奨営業」との違いもよく分かっておりませんでした。
お客さまをよく理解して“課題解決”に貢献するのが提案営業だと言いつつ、具体的にどうすべきなのか悩んでおりました。
これが、先生のセミナーに参加するきっかけでもありました。
今回の講義を受け、その後にビデオを見て、提案営業に抱いていた、もやもやした疑念がいくらか払拭できたように感じています。
セミナーは経営者向けの内容でしたが、具体的な進め方を考えるヒントやきっかけをいただけたように思います。
先生がやっておられる無料営業相談については、アポイントをを取って東京駅近くのオフィスに伺えばよろしいのでしょうか。
今後とも「変わるが勝ち!」を実践してまいりますので、ご支援・ご指導のほど、よろしくお願い申しあげます。
◇
以上。
まことにありがとうございました。
とても心のこもった文面であり、私は感謝の気持ちでいっぱい。
社長がわざわざ貴重な時間を割いてくださったことに感動する。
私は、煙たがられることの多い営業再建専門のコンサルタント・講師だが、この仕事をやっていてよかった。
私が行う講演やセミナーには当然、時間の制約がある。
そこで、名刺を頂戴した皆さまへ、講義の内容を補っていただきたくて「月刊トップセミナー(講演ビデオ)」を毎月配信している。
一般用ビデオで収録しているので映像と音質は若干劣るが、無償だからといって中身を手抜きしていない。
「真逆営業」のエッセンスを凝縮している。
私自身は、市販で1〜2万円のビデオ教材に劣っていないと思っている(評価はむろん視聴者が決めること)。
職業人生が残り少なくなり、無料で行えることはすべて無料で行う。
還暦近くまで食べてこられたことに対する、ささやかな恩返しである。
どうか「月刊トップセミナー」で学びつづけ、主役の顧客から共感される営業に変わってほしい。
そして、内需縮小下における持続的成長を叶えてほしい。
勝ち残りを願ってやまない。
私は毎月「丸の内経営サロン」の名称で、経営トップと営業幹部を対象とした“無料個別相談会”を行っている。
会場は、JR東京駅に隣接した丸の内トラストタワー本館20階のサーブコープ(オフィスサービス会社)内。
地方企業の方々も東京出張の折などに活用しやすい。
私はほとんど不在のため、かならず事前に予約を入れてくださるようお願いしている。
社会貢献の一環と位置付けており、いかなる心遣いも不要である。
どうかお気軽にそして何なりとご相談いただきたい。
苦言を申しあげることがあるかもしれないが、親身に対応することをお約束する。
「学びとは違和感、成長とは不快」と題する2010年4月26日のブログを以下に収める。
人に幅と深さをもたらすものは何かを考えた。
勝負師・大山康晴の「将棋の駒に好き嫌いなどあってはならない」は、トップが知っておくべき経営の名言である。
◇◆◇
私は、嫌いなものが自分の幅を広げてくれると思うに至った。
さらに、それが自分の深みも増してくれると思うに至った。
ものとは、ヒト・コト・モノ。
それは50代に入って…。
私は何事も気づきが遅い。
好きなものに拘っていては、成長が覚束ない。
成長とは、むろん「変化」のこと。
時代が激しく変わっているからだ。
拘りは捉われに変わり、捉われは囚われに変わりやすい。
いつしか好き嫌いの感情に自分が飼い馴らされ、思考にバイアスがかかる。
つまり、好き嫌いをもって評価にかえる。
私たちにとり、囚われは安堵や安心につながる。
それは、囚われに感じる窮屈や退屈よりはるかに大きい。
好きなものに接したり囲まれたりすることは楽であり、この上なく「快適」なのだ。
かたや、嫌いなものに接したり囲まれたりすることは苦であり、この上なく「不快」なのだ。
私たちにとり、それは居心地の悪さにつながる。
しかし、この「不快」こそ人の成長に不可欠だ。
学びとは“違和感”にほかならない。
好きなものに身を置く典型が、読書や勉強である。
その最大の問題は、満ち足りた気分に浸れること。
カネと時間を注ぎ込んだわりに成果を得られていない理由は、成長が遅いからだ。
ところで、社長は好きなものを手繰り寄せ、嫌いなものを遠ざけられる立場にある。
こうした状態が続くと、人間としての成熟はとても果たせない。
若くして頂点に立ったトップなどに、ひどく子どもじみた人が少なくない。
会社の発展もそこで止まることになろう。
◇
かの大山康晴は、「将棋の駒に好き嫌いなどあってはならない」と断じた。
経営と人生において豊かさと幸せをつかむ極意だ。
⇒2009年9月14日「大山康晴の言葉と生き様」はこちら。
◇
私は長らく再建系のコンサルタントとして講演やセミナーを行ってきた。
来場者のなかに業績や成績の不振から抜け出せなくてもがいている人が少なくない。
経営トップや営業幹部もやって来る。
ありがたい。
人は感謝の気持ちを抱くと、相手に優しくしたくなる。
が、私は好かれる講師になってならないと、強く戒めている。
当然ながら、結果を出せないでいる参加者が首を縦に振る内容では話にならない。
建て直しは、彼らの“否定”から始まる。
私はプロフェッショナルを自任しており、参加者に「不快」を持ち返っていただきたい。
これを真剣に追求してきたから、悠々と講師稼業を続けてこられたのでなかろうか。
言い換えれば、講師は自分にとり「快適」な講演やセミナーにしてならない。
そのためには参加者に嫌われればよい。
許されるなら、自分が会場から逃げ出したいと思うこと。
闘いの場に居心地のよさはあってならない。
大丈夫、大勢が拒絶を示しても、少数が評価を下してくれるなら、仕事に困らない。
人は全員に好かれなくても食べていける、生きていける。
世の中はうまくできている。
◇◆◇
以上。
ほかに、関連するブログは以下のとおり。
⇒2010年4月26日「ソリューションセールスセミナー感想」はこちら。
⇒2010年4月27日「感動の全身表現…みずほ営業セミナー」はこちら。
⇒2010年4月28日「社長殺到の講演会…経営の新常識」はこちら。
Copyright (c)2010 by Sou Wada
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多忙な業務にやり繰りをつけ、北陸の地場企業の社長も駆けつけてくれた。
それだけ営業に悩んでいる、業績に苦しんでいるのだろう。
とはいえ、トップが勉強熱心なところは概して健闘しているが…。
その参加者からメールが寄せられた。
お二方。
いずれも名門企業の代表者。
会社名や商品名、個人名などを伏せ、おもな部分を以下に紹介しよう。
◇
富山でのセミナーでは大変お世話になりました。
先生のお話をお聞きし、目からウロコばかりで、多くの気づきを与えていただきまして、ありがとうございました。
私どもは、特定市場向けの製品に特化したメーカー兼問屋でございます。
創業しまして半世紀以上と、業界では比較的社歴の長いほうでございます。
この業界においても、経済情勢、消費者の価値観など、環境が劇的に変化してきております。
そうしたなか、弊社は「モノ売り」から「コトの提供」へ転換しようと数年前より努めておりますが、なかなか永年染み付いた習性を捨て切れないところでございます。
また、営業に関しても「提案営業」を掲げてはおりますが、私も含めてまったく理解できておらず、絵に描いた餅になっておるのが実情です。
和田先生にご相談させていただけたらと思っております。
その節にはよろしくお願いいたします。
ほんとうにありがとうございました。
◇
先日は心に響く講義をいただき、まことにありがとうございます。
そこでお話しいただいたエッセンスが詰まったビデオを講義の内容を思い出しながら拝見させていただきました。
私もここ数年、聞きかじりながら「御用聞き営業」から「提案営業」へと声高に叫んできました。
しかしながら、「推奨営業」との違いもよく分かっておりませんでした。
お客さまをよく理解して“課題解決”に貢献するのが提案営業だと言いつつ、具体的にどうすべきなのか悩んでおりました。
これが、先生のセミナーに参加するきっかけでもありました。
今回の講義を受け、その後にビデオを見て、提案営業に抱いていた、もやもやした疑念がいくらか払拭できたように感じています。
セミナーは経営者向けの内容でしたが、具体的な進め方を考えるヒントやきっかけをいただけたように思います。
先生がやっておられる無料営業相談については、アポイントをを取って東京駅近くのオフィスに伺えばよろしいのでしょうか。
今後とも「変わるが勝ち!」を実践してまいりますので、ご支援・ご指導のほど、よろしくお願い申しあげます。
◇
以上。
まことにありがとうございました。
とても心のこもった文面であり、私は感謝の気持ちでいっぱい。
社長がわざわざ貴重な時間を割いてくださったことに感動する。
私は、煙たがられることの多い営業再建専門のコンサルタント・講師だが、この仕事をやっていてよかった。
私が行う講演やセミナーには当然、時間の制約がある。
そこで、名刺を頂戴した皆さまへ、講義の内容を補っていただきたくて「月刊トップセミナー(講演ビデオ)」を毎月配信している。
一般用ビデオで収録しているので映像と音質は若干劣るが、無償だからといって中身を手抜きしていない。
「真逆営業」のエッセンスを凝縮している。
私自身は、市販で1〜2万円のビデオ教材に劣っていないと思っている(評価はむろん視聴者が決めること)。
職業人生が残り少なくなり、無料で行えることはすべて無料で行う。
還暦近くまで食べてこられたことに対する、ささやかな恩返しである。
どうか「月刊トップセミナー」で学びつづけ、主役の顧客から共感される営業に変わってほしい。
そして、内需縮小下における持続的成長を叶えてほしい。
勝ち残りを願ってやまない。
私は毎月「丸の内経営サロン」の名称で、経営トップと営業幹部を対象とした“無料個別相談会”を行っている。
会場は、JR東京駅に隣接した丸の内トラストタワー本館20階のサーブコープ(オフィスサービス会社)内。
地方企業の方々も東京出張の折などに活用しやすい。
私はほとんど不在のため、かならず事前に予約を入れてくださるようお願いしている。
社会貢献の一環と位置付けており、いかなる心遣いも不要である。
どうかお気軽にそして何なりとご相談いただきたい。
苦言を申しあげることがあるかもしれないが、親身に対応することをお約束する。
「学びとは違和感、成長とは不快」と題する2010年4月26日のブログを以下に収める。
人に幅と深さをもたらすものは何かを考えた。
勝負師・大山康晴の「将棋の駒に好き嫌いなどあってはならない」は、トップが知っておくべき経営の名言である。
◇◆◇
私は、嫌いなものが自分の幅を広げてくれると思うに至った。
さらに、それが自分の深みも増してくれると思うに至った。
ものとは、ヒト・コト・モノ。
それは50代に入って…。
私は何事も気づきが遅い。
好きなものに拘っていては、成長が覚束ない。
成長とは、むろん「変化」のこと。
時代が激しく変わっているからだ。
拘りは捉われに変わり、捉われは囚われに変わりやすい。
いつしか好き嫌いの感情に自分が飼い馴らされ、思考にバイアスがかかる。
つまり、好き嫌いをもって評価にかえる。
私たちにとり、囚われは安堵や安心につながる。
それは、囚われに感じる窮屈や退屈よりはるかに大きい。
好きなものに接したり囲まれたりすることは楽であり、この上なく「快適」なのだ。
かたや、嫌いなものに接したり囲まれたりすることは苦であり、この上なく「不快」なのだ。
私たちにとり、それは居心地の悪さにつながる。
しかし、この「不快」こそ人の成長に不可欠だ。
学びとは“違和感”にほかならない。
好きなものに身を置く典型が、読書や勉強である。
その最大の問題は、満ち足りた気分に浸れること。
カネと時間を注ぎ込んだわりに成果を得られていない理由は、成長が遅いからだ。
ところで、社長は好きなものを手繰り寄せ、嫌いなものを遠ざけられる立場にある。
こうした状態が続くと、人間としての成熟はとても果たせない。
若くして頂点に立ったトップなどに、ひどく子どもじみた人が少なくない。
会社の発展もそこで止まることになろう。
◇
かの大山康晴は、「将棋の駒に好き嫌いなどあってはならない」と断じた。
経営と人生において豊かさと幸せをつかむ極意だ。
⇒2009年9月14日「大山康晴の言葉と生き様」はこちら。
◇
私は長らく再建系のコンサルタントとして講演やセミナーを行ってきた。
来場者のなかに業績や成績の不振から抜け出せなくてもがいている人が少なくない。
経営トップや営業幹部もやって来る。
ありがたい。
人は感謝の気持ちを抱くと、相手に優しくしたくなる。
が、私は好かれる講師になってならないと、強く戒めている。
当然ながら、結果を出せないでいる参加者が首を縦に振る内容では話にならない。
建て直しは、彼らの“否定”から始まる。
私はプロフェッショナルを自任しており、参加者に「不快」を持ち返っていただきたい。
これを真剣に追求してきたから、悠々と講師稼業を続けてこられたのでなかろうか。
言い換えれば、講師は自分にとり「快適」な講演やセミナーにしてならない。
そのためには参加者に嫌われればよい。
許されるなら、自分が会場から逃げ出したいと思うこと。
闘いの場に居心地のよさはあってならない。
大丈夫、大勢が拒絶を示しても、少数が評価を下してくれるなら、仕事に困らない。
人は全員に好かれなくても食べていける、生きていける。
世の中はうまくできている。
◇◆◇
以上。
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⇒2010年4月26日「ソリューションセールスセミナー感想」はこちら。
⇒2010年4月27日「感動の全身表現…みずほ営業セミナー」はこちら。
⇒2010年4月28日「社長殺到の講演会…経営の新常識」はこちら。
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