朝刊各紙は第一面に「民主大敗」などの大見出し。
これは誤りだ。
新聞は販売部数のことしか考えていない。
第22回(2010年)参議院議員通常選挙で惨敗したのは「有権者」に決まっている。
テレビも視聴率のことしか考えていない。
マスコミは真実に口をつぐむ。

私は思う。
第45回(2009年)衆議院議員総選挙で有権者が示した判断は何だったのか?
国民の多くは、自民党に対して「NO」を突き付けたのでなかったか。
強烈なダメ出し!
にもかかわらず、何一つ変わっていない自民党に支持が戻っている。

戦後初の野党第1党による政権交代から1年も経っていない。
マスコミは、まず有権者に苦言を呈するべきだ。
参院選の結果は、自民党にとっても不幸である。
なかには有権者は愚かだと、高笑いしている議員もいるだろう。

私は衆院選で民主党に投票しなかった。
マニフェストが最悪だったからだ。
しかし、国民の多くが民主党政権を選択した以上、その意思に従う覚悟は持っていた。

有権者は安易に手の平を返すべきでない。
民主党政権を見守る義務を負う。
私たちが政権を育てないかぎり日本の再生は叶わず、暮らしの改善は望めない。

昨年の衆院選後にブログで述べた。
私が自民党で、政権交代が避けられない見通しなら、民主党にさもムダだらけのような資料を渡すと…。
簡単に民主党政権を潰せるからだ。
おそらく政権を担当したことのない野党に、実効性とリアリティのあるマニフェストはつくれない。
なぜ、民主党ははっきりと非(間違い)を認めないのだろう。
そのうえで政権公約を変えたらよい。
この手続きを端折り、うやむやにしてしまうものだから、有権者が不信感を募らせる。
詭弁、強弁ばかり…。

                       ◇

参院選の結果、いわゆる「ねじれ国会」へ。
民主党は連立相手を組み替えるか、政策ごとに連合相手を探すかして乗り切るしかない。
このブログで述べた、2010年代は日本にとりもっとも厳しい10年という予想が当たりそうだ。
1990年代の「失われた10年」はいつしか「失われた20年」になり、2010年代の「暗黒の10年」につながるのか…。

私は民主党政権にほとんど期待を寄せていなかったが、4年間は下駄を預けるべきだと考えていた。
戦後政治の膿を出し、垢を落とすにはそれでも短いくらいだ。
政権交代には大きな意義があろう。
が、私のそうした最低限の期待も裏切られた。
悲しいかな、次の衆院選を待たざるをえない状況である。

菅直人(かん・なおと)は、総理(首相)が交代する際には信を問わなければならないと語っていた。
そこを野党に突っ込まれ、この参院選で信を問うと逃げた。
結果は改選議席数を下回り、自民党に改選第1党を譲った。
ところが、開票が始まるとすぐに総理続投の意向を側近に伝えた。
ホント、ひどい…。

⇒2010年6月4日「一番総理になりたかった男…菅直人」はこちら。

菅直人は長年の主張を忘れたらしい。
なりふり構わず首相の座にしがみつこうとする姿は醜い。
私は政治家の言葉を信じられないが、とくに民主党の大物議員は誠実さを欠く。

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