先だってのNHKの番組なのだが、私は仕事に追われて内容がまったく頭に入ってこなかった。
恐らく、戦後初の「政権交代」に至るまでの政治というか権力闘争のうねりをおさらいしたものでないか?
これをきっかけに、私は思うところがあったので述べたい。
念を押せば、番組の内容と無関係。
国民の関心が高まる「衆議院議員総選挙」。
2005年(第44回)は、小泉純一郎率いる自民党が圧勝した。
2009年(第45回)は、鳩山由紀夫率いる民主党が圧勝した。
小泉純一郎も鳩山由紀夫も有権者の絶大な支持を獲得した。
その結果、衆議院議員での両党の議席数がおおよそ逆になった。
いずれもエキサイティングな選挙だった。
ところで、2005年の衆院選は「郵政選挙」と呼ばれたし、いまも言われている。
私は違うと思う。
小泉純一郎は「郵政民営化」の主張で勝ったわけでない。
最大の勝因は、2009年の衆院選と同じでないか…。
言い換えれば、今回の民主党の圧勝は、前回の自民党の圧勝に根っこがある。
前回と今回で、有権者は掌を引っくり返したのでない。
まして、勝ちすぎの反動が出たのでない。
2005年の衆院選、岡田克也はさぞかしやりにくかったろう。
小泉純一郎に「自民党をぶっ壊す」と叫ばれてしまったら、野党は一気にかすむ。
何せ「自民党は抵抗勢力」。
岡田克也はまともな戦いに持ち込めなかった。
衆院選は“祭(イベント)”の側面を持つ。
時代の空気をつかむこと、そして有権者の心理や心情をつかむことが大事だ。
小泉純一郎も、鳩山由紀夫も、つまるところ「反自民」で勝った。
後に振り返り、そうした判断に落ち着くのでないか。
岡田克也は「反自民」を封印された。
決して鳩山由紀夫のほうが優れていたということでない。
国民は自民党に飽き飽きしていた。
また、自民党に不信を抱いていた。
当時、与野党を通じ、時代の流れと大衆の気分をだれよりも敏感に嗅ぎ分けていたのが、小泉純一郎だった。
そして、「反自民」で勝てると踏んだ。
今回の衆院選で、自民党政治に断固たる拒絶の意思を示したのは国民である。
しかしながら、私は自民党政治終焉への道筋を敷いたのは、小泉純一郎だと思う。
少なくとも布石を打った。
小泉純一郎は言葉を残さず、政界を去った。
胸の内が分かりにくい。
「自民党をぶっ壊す」。
政治家としての自分の“使命”は全うしたとでもいうかのように…。
そして、新政権の誕生を見届けた。
小泉純一郎は、国民に先んじて自民党に愛想を尽かしていたのでなかったか。
私は、第45回衆院選投票日のブログで触れている。
⇒8月30日「「自民党をぶっ壊す」が今日完結!」はこちら。
麻生太郎が歴史的な惨敗を喫した理由とは?
閉塞感に覆われた日本の社会、経済、暮らし…。
自民党支持者さえ、これまでの延長ではやっていけない、何らかの変化が欠かせないと考えていた。
にもかかわらず、「保守本流」と訴えたからだ。
麻生太郎は国民がまったく見えていなかった…。
◇
私たちは「政権交代」を経て、初めて政策を比較するという経験を積んだ。
画期的な学習に違いない。
お陰でだいぶ賢くなった。
次回(第46回)の衆議院議員総選挙は大変だ。
自民党政治を守るとか終わらせるとかいったシンボリックなメッセージは通用しにくい。
政党は主張を練り上げ、研ぎ澄まさなくてはならない。
私たちは、時勢や情緒に揺り動かされつつも、マニフェストの上辺に惑わされず、中身を冷静に検証して一票を投ずるのでなかろうか?
◇
民主党政権、鳩山内閣に関わる一連のブログは以下のとおり。
⇒8月17日「郵政4分社見直し…共通政策」はこちら。
⇒8月18日「カネで1票を買う…選挙戦スタート」はこちら。
⇒8月19日「有権者を愚弄する選挙戦…党首胸算用」はこちら。
⇒8月27日「波乱なし、衆院選」はこちら。
⇒8月28日「民主党の獲得議席はどれくらい?」はこちら。
⇒8月29日「神奈川7区鈴木馨祐、比例みんなの党」はこちら。
⇒8月30日「「自民党をぶっ壊す」が今日完結!」はこちら。
⇒8月31日「民主議員に戸惑い、怯えの表情…」はこちら。
⇒8月31日「民主議員のつまらなさ!」はこちら。
⇒8月31日「民主、マニフェスト撤回も…」はこちら。
⇒9月1日「民主、国の財布をのぞく」はこちら。
⇒9月3日「なぜ景気は悪いのか?」はこちら。
⇒9月4日「小沢民主、参院選まっしぐら!」はこちら。
⇒9月4日「霞が関、激震走る!」はこちら。
⇒9月6日「散財する政治家がいなくなった…」はこちら。
⇒9月17日「鳩山新内閣の船出に思う」はこちら。
⇒9月18日「鳩山内閣への熱狂的期待値!」はこちら。
⇒9月18日「お見事、鳩山政権の気持ちよさ!」はこちら。
⇒9月21日「鳩山内閣、わずか1年の命!」はこちら。
⇒9月27日「哀れ、野党総裁選はひっそり投開票」はこちら。
⇒9月28日「河野太郎、みんなの党と新党立ち上げ」はこちら。
⇒10月3日「景気降下…野党感覚で発言する閣僚」はこちら。
⇒10月5日「予算白紙、執行停止で景気急降下?」はこちら。
⇒10月20日「景気悪化…鳩山内閣、年内にも試練!」はこちら。
⇒10月21日「民主政権下、雇用は危険水域に突入!」はこちら。
⇒10月22日「小泉内閣も真っ青の独断専行振り!」はこちら。
⇒10月23日「公共事業、厳格精査、軒並み白紙へ」はこちら。
⇒11月12日「事業仕分け作業…壮絶バトル公開!」はこちら。
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恐らく、戦後初の「政権交代」に至るまでの政治というか権力闘争のうねりをおさらいしたものでないか?
これをきっかけに、私は思うところがあったので述べたい。
念を押せば、番組の内容と無関係。
国民の関心が高まる「衆議院議員総選挙」。
2005年(第44回)は、小泉純一郎率いる自民党が圧勝した。
2009年(第45回)は、鳩山由紀夫率いる民主党が圧勝した。
小泉純一郎も鳩山由紀夫も有権者の絶大な支持を獲得した。
その結果、衆議院議員での両党の議席数がおおよそ逆になった。
いずれもエキサイティングな選挙だった。
ところで、2005年の衆院選は「郵政選挙」と呼ばれたし、いまも言われている。
私は違うと思う。
小泉純一郎は「郵政民営化」の主張で勝ったわけでない。
最大の勝因は、2009年の衆院選と同じでないか…。
言い換えれば、今回の民主党の圧勝は、前回の自民党の圧勝に根っこがある。
前回と今回で、有権者は掌を引っくり返したのでない。
まして、勝ちすぎの反動が出たのでない。
2005年の衆院選、岡田克也はさぞかしやりにくかったろう。
小泉純一郎に「自民党をぶっ壊す」と叫ばれてしまったら、野党は一気にかすむ。
何せ「自民党は抵抗勢力」。
岡田克也はまともな戦いに持ち込めなかった。
衆院選は“祭(イベント)”の側面を持つ。
時代の空気をつかむこと、そして有権者の心理や心情をつかむことが大事だ。
小泉純一郎も、鳩山由紀夫も、つまるところ「反自民」で勝った。
後に振り返り、そうした判断に落ち着くのでないか。
岡田克也は「反自民」を封印された。
決して鳩山由紀夫のほうが優れていたということでない。
国民は自民党に飽き飽きしていた。
また、自民党に不信を抱いていた。
当時、与野党を通じ、時代の流れと大衆の気分をだれよりも敏感に嗅ぎ分けていたのが、小泉純一郎だった。
そして、「反自民」で勝てると踏んだ。
今回の衆院選で、自民党政治に断固たる拒絶の意思を示したのは国民である。
しかしながら、私は自民党政治終焉への道筋を敷いたのは、小泉純一郎だと思う。
少なくとも布石を打った。
小泉純一郎は言葉を残さず、政界を去った。
胸の内が分かりにくい。
「自民党をぶっ壊す」。
政治家としての自分の“使命”は全うしたとでもいうかのように…。
そして、新政権の誕生を見届けた。
小泉純一郎は、国民に先んじて自民党に愛想を尽かしていたのでなかったか。
私は、第45回衆院選投票日のブログで触れている。
⇒8月30日「「自民党をぶっ壊す」が今日完結!」はこちら。
麻生太郎が歴史的な惨敗を喫した理由とは?
閉塞感に覆われた日本の社会、経済、暮らし…。
自民党支持者さえ、これまでの延長ではやっていけない、何らかの変化が欠かせないと考えていた。
にもかかわらず、「保守本流」と訴えたからだ。
麻生太郎は国民がまったく見えていなかった…。
◇
私たちは「政権交代」を経て、初めて政策を比較するという経験を積んだ。
画期的な学習に違いない。
お陰でだいぶ賢くなった。
次回(第46回)の衆議院議員総選挙は大変だ。
自民党政治を守るとか終わらせるとかいったシンボリックなメッセージは通用しにくい。
政党は主張を練り上げ、研ぎ澄まさなくてはならない。
私たちは、時勢や情緒に揺り動かされつつも、マニフェストの上辺に惑わされず、中身を冷静に検証して一票を投ずるのでなかろうか?
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民主党政権、鳩山内閣に関わる一連のブログは以下のとおり。
⇒8月17日「郵政4分社見直し…共通政策」はこちら。
⇒8月18日「カネで1票を買う…選挙戦スタート」はこちら。
⇒8月19日「有権者を愚弄する選挙戦…党首胸算用」はこちら。
⇒8月27日「波乱なし、衆院選」はこちら。
⇒8月28日「民主党の獲得議席はどれくらい?」はこちら。
⇒8月29日「神奈川7区鈴木馨祐、比例みんなの党」はこちら。
⇒8月30日「「自民党をぶっ壊す」が今日完結!」はこちら。
⇒8月31日「民主議員に戸惑い、怯えの表情…」はこちら。
⇒8月31日「民主議員のつまらなさ!」はこちら。
⇒8月31日「民主、マニフェスト撤回も…」はこちら。
⇒9月1日「民主、国の財布をのぞく」はこちら。
⇒9月3日「なぜ景気は悪いのか?」はこちら。
⇒9月4日「小沢民主、参院選まっしぐら!」はこちら。
⇒9月4日「霞が関、激震走る!」はこちら。
⇒9月6日「散財する政治家がいなくなった…」はこちら。
⇒9月17日「鳩山新内閣の船出に思う」はこちら。
⇒9月18日「鳩山内閣への熱狂的期待値!」はこちら。
⇒9月18日「お見事、鳩山政権の気持ちよさ!」はこちら。
⇒9月21日「鳩山内閣、わずか1年の命!」はこちら。
⇒9月27日「哀れ、野党総裁選はひっそり投開票」はこちら。
⇒9月28日「河野太郎、みんなの党と新党立ち上げ」はこちら。
⇒10月3日「景気降下…野党感覚で発言する閣僚」はこちら。
⇒10月5日「予算白紙、執行停止で景気急降下?」はこちら。
⇒10月20日「景気悪化…鳩山内閣、年内にも試練!」はこちら。
⇒10月21日「民主政権下、雇用は危険水域に突入!」はこちら。
⇒10月22日「小泉内閣も真っ青の独断専行振り!」はこちら。
⇒10月23日「公共事業、厳格精査、軒並み白紙へ」はこちら。
⇒11月12日「事業仕分け作業…壮絶バトル公開!」はこちら。
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