私は、ルーシー・ヘンシャルが歌う「I Dreamed A Dream」が好きで、ときどき思い出したようにユーチューブの動画を探す。
「レ・ミゼラブル」の劇中歌である。
そのときに、華原朋美が歌う「夢やぶれて」を知った。
プロデューサー・小室哲哉の楽曲を歌う一人というほかに、私は彼女のことをほとんど知らない。
実際のヒット曲さえも・・・。
しかし、ユーチューブの動画でたまたま聴き、華原朋美の突出した才能に驚いた。
編集・加工が施されたプロモーションビデオとはいえ、素晴らしい出来である。
華原朋美の「夢やぶれて」は全体を通し、歌謡曲を歌ってきた人の経験がおのずと生きており、プラスに働いている。
分かりやすく親しみやすいのだ。
通俗的な歌唱は説得力があり、聴く側の感情移入を容易にする。
自分の思いを伝え、大衆の心をつかむ天性のようなものを備えている。
一時代を築いた人気歌手は実力も十分だった。
華原朋美はかなり力を入れ、声を張りあげて歌っている。
が、甘く切ない声質で、しかも引きずる歌い方のため、情感があふれ出る。
細い体に似合わず、中音は迫力に富む。
また、華原朋美は演技者としての存在感も際立っていた。
振付などの指示を出している裏方がいるのだろうが、立ち位置や姿勢、そして表情や仕草が巧みである。
私は彼女についてインターネットで少し調べてみた。
華原朋美は小室哲哉との破局をきっかけに、スターの座を転げ落ちていった。
精神の疾患、薬物への依存、仕事の放棄など、いろいろな問題を引き起こしたようだ。
そして、所属していたプロダクションから契約を打ち切られた。
芸能活動の事実上の引退は2007年。
華原朋美は、家族と周囲の協力に支えられ、一番の難題だった薬物依存から抜け出した。
そして、ようやく人間としての再起、歌手としての復帰への道を歩みはじめた。
華原朋美が半生と重ね合わせ、自らを奮い立たせようと選んだ楽曲が「夢やぶれて −I DREAMED A DREAM−」だった。
とことん歌い込んだのだろう。
万感を体ごとぶつけながらも、感性を研ぎ澄まし、破たんのない音楽世界を築いている。
彼女の熱唱には、過去のさまざまな苦悩と困難が詰まっている。
同時に、それを乗り越え、未来へ生きようとする意志が込められている。
その強く深い魂の叫びが、大きな感銘を与える。
が、こうした背景を知らなくとも、聴くものを激しく揺さぶる。
ただし、私個人は、甘さと感情をもうちょっと抑えてほしかった。
どこかに危うさともろさが感じられる才能である。
それが華原朋美の魅力につながっているのは確かだが・・・。
余談。
40歳に近いと知り、もう一度驚いた。
スタイルが抜群!
スレンダーなのにグラマラス、とてもセクシー・・・。
華原朋美は、愛を歌える。
女の弱さと背中合わせに生きてきたからかもしれない。
私は、一世を風靡した「中森明菜」がちらっと思い浮かんだ。
Copyright (c)2013 by Sou Wada
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「レ・ミゼラブル」の劇中歌である。
そのときに、華原朋美が歌う「夢やぶれて」を知った。
プロデューサー・小室哲哉の楽曲を歌う一人というほかに、私は彼女のことをほとんど知らない。
実際のヒット曲さえも・・・。
しかし、ユーチューブの動画でたまたま聴き、華原朋美の突出した才能に驚いた。
編集・加工が施されたプロモーションビデオとはいえ、素晴らしい出来である。
華原朋美の「夢やぶれて」は全体を通し、歌謡曲を歌ってきた人の経験がおのずと生きており、プラスに働いている。
分かりやすく親しみやすいのだ。
通俗的な歌唱は説得力があり、聴く側の感情移入を容易にする。
自分の思いを伝え、大衆の心をつかむ天性のようなものを備えている。
一時代を築いた人気歌手は実力も十分だった。
華原朋美はかなり力を入れ、声を張りあげて歌っている。
が、甘く切ない声質で、しかも引きずる歌い方のため、情感があふれ出る。
細い体に似合わず、中音は迫力に富む。
また、華原朋美は演技者としての存在感も際立っていた。
振付などの指示を出している裏方がいるのだろうが、立ち位置や姿勢、そして表情や仕草が巧みである。
私は彼女についてインターネットで少し調べてみた。
華原朋美は小室哲哉との破局をきっかけに、スターの座を転げ落ちていった。
精神の疾患、薬物への依存、仕事の放棄など、いろいろな問題を引き起こしたようだ。
そして、所属していたプロダクションから契約を打ち切られた。
芸能活動の事実上の引退は2007年。
華原朋美は、家族と周囲の協力に支えられ、一番の難題だった薬物依存から抜け出した。
そして、ようやく人間としての再起、歌手としての復帰への道を歩みはじめた。
華原朋美が半生と重ね合わせ、自らを奮い立たせようと選んだ楽曲が「夢やぶれて −I DREAMED A DREAM−」だった。
とことん歌い込んだのだろう。
万感を体ごとぶつけながらも、感性を研ぎ澄まし、破たんのない音楽世界を築いている。
彼女の熱唱には、過去のさまざまな苦悩と困難が詰まっている。
同時に、それを乗り越え、未来へ生きようとする意志が込められている。
その強く深い魂の叫びが、大きな感銘を与える。
が、こうした背景を知らなくとも、聴くものを激しく揺さぶる。
ただし、私個人は、甘さと感情をもうちょっと抑えてほしかった。
どこかに危うさともろさが感じられる才能である。
それが華原朋美の魅力につながっているのは確かだが・・・。
余談。
40歳に近いと知り、もう一度驚いた。
スタイルが抜群!
スレンダーなのにグラマラス、とてもセクシー・・・。
華原朋美は、愛を歌える。
女の弱さと背中合わせに生きてきたからかもしれない。
私は、一世を風靡した「中森明菜」がちらっと思い浮かんだ。
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