生活者の財布が縮み、節約志向は緩む気配がない。
そこで人気を博しているのが、生産者や流通(卸・小売)が独自に定めた出荷や販売の条件を満たさない「規格外商品」である。
代表的なところでは、野菜などの食品。
テレビショッピングはもとより、大手スーパーなどの売り場で扱われている。
しばしば“目玉商品”になる。
この規格外商品は、衣料などでは「訳(ワケ)あり商品」と呼ばれる。

私は、節約志向の対象といえば、暮らしになくてならない必需品を思い浮かべる。
しかし、それが嗜好や趣味の領域、エンターテイメントやレジャーの分野に広がっている。
かつてカネをそれほど惜しまなかった…。

国民が先行きどころかあすに強い不安を感じている。
カネを使えない…。



こうした傾向に呼応するように、サービスなどの料金がどんどん落ちてきた。
そう、価格破壊。
事業者は客をつかもうと必死である。
でなくては、生き残りは不可能…。

例えば、キャバクラやクラブ。
時間当たりの基本料金が相当下がった。
それに留まらない。
日付により、曜日により、時間により、大幅な割引が行われる。
強引なイベントと関連づけた特典も設けられる。
店が値引くための理由をあれこれつくっているとの印象を受ける。

当然、ホステスは時給が下がり、月収が減る。
そのうえ、金額が不安定で、下振れしやすい。
好況期の半分、3分の1?
食べるために、生きるために、風俗に活路を求めて店を去るホステスが少なくない。

キャバクラ好きの社長によれば、女性の質の低下が著しい。
従来ならありえないホステスがヘルプでつく。
経営の苦しい店が採用基準を思い切って緩めざるをえず、その結果である。
年齢が上がり、容姿や仕草、コミュニケーションなどが夜の接客業にふさわしくない。
いわば「規格外ホステス」。
また、ずっしりとした疲労感、強い生活臭が表情や姿勢ににじみ出ている。
いわば「訳ありホステス」。

料金が下がったといっても、キャバクラやクラブに行けば出費は避けられない。
それを覚悟して楽しもうとしているのに、興醒め。
知人の社長が嘆くのも無理はない。

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闘うホステスに関するブログは以下のとおり。

⇒2009年11月14日「高級クラブ危機、枕営業の大号令!」はこちら。

⇒2010年5月26日「チャリンコホステス大増殖…博多中洲」はこちら。

⇒2010年10月22日「キャバ嬢の“お持ち帰り”は人助けか?」はこちら。

⇒2010年11月12日「銀座高級クラブホステス…社長勉強会」はこちら。

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