筑紫もち1先だって博多駅の売店で「筑紫もち」を買い求めた。
以前、知人から上越の「出陣餅」をいただき、とてもおいしかった。
しかし、妻が昔食べた甲府の「信玄餅」の模倣でないかと言い出した。
直江津をこよなく愛する私がネットで調べるうちに、「筑紫もち」「桔梗信玄餅」「出陣餅」という似たような土産物が存在することが分かった。
順に、五十二萬石本舗(福岡県福岡市)、桔梗屋(山梨県笛吹市)、かなざわ総本舗(新潟県上越市)の製造。
文字どおり、三つ巴の戦い。

私は毎年数回、多いと十回近く福岡を訪れる。
実は、8月上旬に2日間の「提案営業セミナー」を行った際に「筑紫もち」を購入してみた。
ちなみに、同セミナーは財団法人九州生産性本部が主催する「提案営業マネージャー養成コース 全17日間」のうちの8月講座に相当する。
筑紫もち2私のお気に入り、地元の老舗「タカクラホテル福岡」での合宿研修である。

さて、家族で食べて感想を話し合った(といっても、私と子どもは信玄餅を食べていない)。
「筑紫もち」「信玄餅」「出陣餅」、それぞれおいしい。
商品の基本は同じなのだから当然か…。
「出陣餅」のみ、草餅(よもぎ餅)。
妻の一押し。私も子どももこちらに軍配。
しかし、地元の名産品が一番ということになるはず。
以前にも述べたが、“郷土愛”とはそうしたもの。

ただし、私がおやっと思ったのは「賞味期限」。
「出陣餅」は数日だったのに対し、「筑紫もち」は約1カ月。
夏場なのにずいぶん長い。
なぜ、こんなに違うのか?
それとも、私がいただいた「出陣餅」はたまたま賞味期限が迫っていたのだろうか。



妻が後日、申し訳なさそうに切り出した。
筑紫もち3「出陣餅」と「信玄餅」は双子の兄弟。
草餅と餅の違いくらい。
「筑紫もち」は3兄弟。
味がかなり違う。

餅と黄な粉、それぞれの食感がしっかりしているのは「出陣餅」。
素材の風味が際立つ。
また、草餅との相性が抜群によい。

記憶があいまいになっているが、「信玄餅」はそれなり。
ただし、黄な粉の風味と分量が異なる。
出陣餅と差がある。

筑紫もち4そして、「筑紫もち」は「出陣餅」や「信玄餅」とは比べられない。
餅がふわっとして水っぽく、黄な粉もさらっとして大豆特有の風味が乏しい。
大きな差がある。

私が「提案営業」の講師として多くの仕事をいただいてきた福岡、そして九州。
遠慮があり、思ったことを言えなかったようだ。
筑紫もち5甘味にうとい私が、この話題をブログに取りあげるので気を揉んでいた。
妻は話してホッとした様子。

しかし・・・。
「筑紫もち」を製造する五十二萬石本舗は、「五十二萬石如水庵」「如水庵」というブランドを打ち出している。
如水。
洗練を大切にしているということはないか。
包装紙やパッケージはなかなかおしゃれ。
味についてもさりげない優しさを追い求めている?

私も妻も“庶民”であり、メリハリの利いた分かりやすい味を好む。
「出陣餅」のインパクトに触れた後で、「筑紫もち」に物足りなさを感じた可能性は十分にある。
パンフレットそもそも「2008年モンド・セレクション最高金賞受賞」の商品がおいしくないなどありえない?
あっ、パンフレットに如水庵のこだわりとして真っ先に「水はもっとも大切な原料です。」と掲げている。

・・・私と妻は、それぞれ好みの問題という結論に達した。
やはり地元の土産が最高!

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