私は15年以上「提案営業」公開セミナー講師を務めてきた。
ところが、ここ2〜3年、会場の雰囲気がかなり変わった。
各回をならして参加者の質が低下したように思う。
営業教本0135おもな理由は以下のとおり。
数年の好況による人手不足で採用してしまった「不適格者」が受講する。
昨今の大不況で売り上げをほとんど立てられない「未熟者」が受講する。
配置転換や出向を命じられたばかりの中高年の「未経験者」が受講する。

では、なぜこうした悲惨な事態が起こるのか?
それは、彼らをセミナーに派遣した社長や上司が「営業」を分かっておらず、「提案営業」を勘違いしているためだ。

営業教本0136前者の営業とは、営業活動の本質、営業職の特性への基本認識を土台とした行動、それにともなう失敗により獲得される「ストレス耐性」である。
俗にいう“打たれ強さ”だ。
幸い、営業活動の失敗と成績は正比例の関係。
ゆえに、成績を伸ばすには、失敗を増やせばよい。

後者の提案営業とは、このキモをクリアしたネクストステージ。
営業ができない人は、提案営業はもっとできない。
社長や上司は、「提案営業」はよく見聞きする言葉だから、勉強でもさせておけといった感覚か。
営業教本0137自分の手に負えなくて公開セミナーに送り込んできたのだ。
私は、指導の仕事で食べているので感謝はしているが、高額の受講料がもったいないと思う。
実は、営業ができない人に、提案営業は教えられない。

日本経済は縮小トレンドが鮮明になるだろう。
20世紀のように身をこごめて景気回復を待つ姿勢は通用しない。
営業教本0138業績の低迷が3年続けば、深刻な経営危機という認識を持たなくてならない。
が、そうした企業に限って、社長も社員も生温い。

私がコンサルタントとして見聞きした範囲では、企業はいったん下り坂に差しかかると勢いがつく。
それに歯止めをかけるのは困難。
もしいま“ジリ貧状態”だとしたら即刻、手立てを講じるべきだ。
放っておくと、近い将来かならず経営破綻を招く。
営業教本0139例えば、部品メーカーは倒産が急増しはじめた。
無策企業のなれの果てだ。
社長が主導する「営業テコ入れ」の取り組みは、市場環境が厳しさを増す21世紀の生き残りに絶対不可欠といえる。

                       ◇

月刊トップセミナーところで、私が発行する『月刊トップセミナー』が9月号からストップしている。
おもに社長など経営層、部・課長など営業幹部を対象とした講話映像。
無料とはいえ、購読をお申し込みくださった皆さまにまことに申し訳なく思う。
心よりお詫びしたい。

私は3カ月ほどバタバタの状態に陥り、この講演動画の収録がままならなくなった。
仕事の混乱は続いているが、ようやくスケジュールを取れそう。
近々、『月刊トップセミナー』10月号をお届けする。
お約束から1カ月半の大幅遅れ。
いましばらくお待ちを!

◆2009年10月号
業績低迷が3年続けば経営危機
〜営業を鍛えてジリ貧から抜け出せ!

わが人生0631私は、会社の繁栄と社員の幸福を願う大勢の皆さまに視聴していただきたいと思う。
生意気ながら、“精鋭”を育成したいのだ。
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りそな総合研究所20091116