カナダ・バンクーバー冬季五輪(オリンピック)が閉幕した。
開会式から前代未聞の大トラブルが起こり、競技でもアクシデントが続いて、大会運営上の不手際が目立った。

さて、現地に最後まで留まった選手らが一昨日、笑顔で帰国した。
日本に久々に戻り、皆ホッとした表情を浮かべている。
どうかゆっくりと心身を休めてほしい。
メダリスト7選手は別会場で凱旋の記者会見を行った。
結局のところ、「悔しい」。
このブログで幾度か述べているが、成功者に共通するのは負けず嫌いなこと。

ところで、フィギュアスケートで日本勢は男女6選手が入賞以上を果たした。
私はやはりこのブログで、全員が入賞の可能性を持つ実力者揃いだと述べた。
それは、だれが入賞しても不思議でないという意味。
まさか実際にそうなろうとは、快挙だ。
「史上最強メンバー」との前評判どおりの成績を残した。

2006年トリノ冬季五輪のような金メダルの興奮を味わえなかったので物足りなく感じた人もいるかもしれない。
が、私は大健闘だと思う。
また、改めて荒川静香の偉大さも分かった。
4年に1度のオリンピックで頂点を極めるのは至難なのだ。

フィギュアスケート男子。
高橋大輔(たかはし・だいすけ)は銅メダル。
私はエフゲニー・プルシェンコに次いで銀メダルと予想していた。
4回転ジャンプに挑戦した結果だが、失敗したにもかかわらずメダルを獲得したのは実力があったからだろう。
織田信成(おだ・のぶなり)は7位入賞。
小塚崇彦(こづか・たかひこ)は8位入賞。

フィギュアスケート女子。
浅田真央(あさだ・まお)は銀メダル。
キム・ヨナに次いで銀メダルと予想していた。
安藤美姫(あんどう・みき)は5位入賞。
鈴木明子(すずき・あきこ)は8位入賞。
ショートプログラム(SP)の順位を見て入賞は難しいかもしれないと思ったが、フリーでよく巻き返した。

6選手とも大舞台での頑張りは素晴らしかった。
感動をありがとう。

私は、記者会見での浅田真央の言葉に呆れた。
この子はホンワカした雰囲気を漂わせ、優しい表情を見せるが、芯が強い。
恐ろしく負けず嫌い!
キム・ヨナ選手が打ち立てた得点記録を塗り替えるまで競技を続けると言い切ったのだ。
目標が具体的であり、自分に逃げ道をつくらない。
誓いを公言してしまう。
凄いのは承知のうえで、私は思うのだ。
あまり自分を追い詰めないでほしい。

かたや高橋大輔はNHKの日曜夜の番組で「けがをしてよかった」と穏やかに語った。
それがなくてはバンクーバー五輪でのメダルはなかったと考えているのだ。
心の底から出た言葉。
挫折や失敗を成長の糧にできる。
これも成功者に共通しよう。
私はこの言葉にも呆れた。

浅田真央と高橋大輔は、20代の若者だ。
私は来年に還暦を迎える。
二人の言葉に触れ、これまでの人生を振り返ってしまった。

私は人に負けても悔しいという気持ちがあまり湧いてこない。
無数の敗北を喫したが、眠れずに夜を明かしたことはない。
まして、それを取り返そうと死に物狂いで頑張ったことはない。
敗北に慣れ切っている。

また、大きな挫折や失敗を経験した。
しかし、それに懲りて小さくまとまった。
自分ができそうなことでお茶を濁してきた。
したがって、挫折や失敗は少ない。
成長の糧とすることができなかった。

その結果が現在のザマだろう。

二人の言葉には強烈な意志の力がこもっている。
凡人はただただ驚き、笑うしかないでしょう。

                       ◇

バンクーバー冬季五輪に関するブログは以下のとおり。

⇒2010年2月13日「バンクーバー五輪開幕、日本メダル予想」はこちら。
⇒2010年2月14日「モーグル上村愛子、ソチ3位へ挑戦?」はこちら。
⇒2010年2月16日「男子5百歓喜、長島銀、加藤銅メダル」はこちら。
⇒2010年2月17日「男子フィギュアSP、高橋3位、織田4位」はこちら。
⇒2010年2月18日「日本電産・永守重信、メダルに報奨金」はこちら。
⇒2010年2月19日「高橋大輔、攻めか守りかメダル予想」はこちら。
⇒2010年2月19日「高橋大輔、4回転失敗も銅メダル!」はこちら。
⇒2010年2月21日「葛西紀明、伊東大貴…ラージヒル決勝」はこちら。
⇒2010年2月21日「浅田真央、金メダル極秘練習全記録…NHKスペシャル」はこちら。
⇒2010年2月24日「浅田真央と荒川静香、金メダルの苦闘」はこちら。
⇒2010年2月28日「浅田真央敗因分析、ソチ金へ新コーチ」はこちら。
⇒2010年3月1日「日本金メダル逃す…女子団体追い抜き」はこちら。
⇒2010年3月2日「国母和宏…伝統の夏季、革新の冬季」はこちら。
⇒2010年3月3日「人間国宝コロッケ&キムのアイスショー」はこちら。
⇒2010年3月4日「宮里藍、史上初、金メダルの活躍!」はこちら。

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