コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

長井勝一

大杉漣と松下奈緒、ゲゲゲの親子が紅白再会か

NHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」。
このドラマでヒロイン・村井布美枝(武良布枝。松下奈緒)の実の父・飯田源兵衛を演じたのが、大杉漣(おおすぎ・れん)である。
以前のブログ「大杉漣、演技への怒涛の情熱とエネルギー」に続いて…。

⇒2010年11月13日「大杉漣、演技への怒涛の情熱とエネルギー」はこちら。

大杉漣は、青林堂の長井勝一が手がけた『月刊漫画ガロ』を創刊から読んでいた世代である。
水木しげるの漫画も読んでいた。
それゆえ、「ゲゲゲの女房」への出演を光栄に感じた。

さて、「ゲゲゲの女房」の公式サイト(番組ホームページ)に大杉漣のインタビュー記事が載っていた。
役づくりへの考え、そして飯田源兵衛への思いが率直に語られており、とても興味深かった。
以下は、そこから。

役者はさまざまな役柄を演じる。
しかし、自分でも気づかないうちに、類型のようなものをインプットされている。
大杉漣は、この役柄はこう演じるはずだという観念を少しでも外そうとしている。
役柄よりも「人間」のほうを追求する。
演じる前に“素っ裸”にしてみるそうだ。

大杉漣は「ゲゲゲの女房」のシナリオを読み、飯田源兵衛の父親像に共感した。
きちんと愛して演じられる人物だと…。
彼の頑固さの裏に、家族に対する大きな“熱”を感じた。
本気で案じ、本気で怒り、本気で喜ぶ…。

昔は、なぜこんなに怒っているのだろうという人が近所にいた。
私も直江津小学校の頃(昭和30年代)を振り返り、思い当たる。
怖い大人がよその子を平気で叱った。
だから、やんちゃでも真っ直ぐに育つ。

飯田家は、家長・源兵衛を立てる妻・ミヤコがおり、それに家族が従う構図になっている。
絶大な力を持つのは源兵衛だが、ミヤコが案外、飯田家をコントロールして一つにまとめている。

⇒2010年9月22日「大杉漣に感動…松下奈緒と向井理の教育係」はこちら。

貧しいと、ぎりぎりの知恵を生み出せる。
また、人と人のつながりを大切にする。
昔は、貧しさをエネルギーに変え、たくましく生きていった。
私の結婚後の生活もそうだった。

「ゲゲゲの女房」には、どんなに苦しい状況に陥ろうと、自ら選んだ道を進んでいく力、喜びを見出す力、幸せを感じる力があふれている。

⇒2010年11月18日「倉本聰の名言『貧幸』…ゲゲゲの女房の教え」はこちら。

大杉漣は役者であるかぎり、捨てたり拾ったり、積みあげたり崩したりする作業を続けていくと語っている。
この辺りは、私がこのブログで幾度か述べた「破壊と創造」につながる。

⇒2009年12月23日「創造への挑戦、成功への失敗」はこちら。

先頃、「ゲゲゲの女房」で親と娘を演じた大杉漣と松下奈緒が「ベストフォーマリスト2010」に選出された。
蝶ネクタイにタキシードの大杉漣はツーショットに照れ臭そうだった。
私と同学年なのに若いし、かっこいい。

⇒2010年9月19日「大杉漣プロフィール…小松島中学・城北高校出身」はこちら。

大みそか恒例の「NHK紅白歌合戦」の紅組司会を務める松下奈緒。
「ゲゲゲの家族」が応援に駆けつけるらしい。
となると、大杉漣もやって来よう。
再び対面…。

⇒2010年11月7日「松下奈緒のオーラ…だれも勝てない紅白歌合戦」はこちら。

◆書き加え1(12月21日)

このブログは思い出せないくらい前に書いた。
「〜はこちら」のブログもたいていは書き溜めた原稿である。
自分でも時間の前後が分からなくなる。
申し訳ない。

いよいよ今夜は「第61回NHK紅白歌合戦」。
私は約半世紀ぶりに同番組に触れる。

⇒2010年12月25日「松下奈緒の謎、目と表情に違和感…紅白司会」はこちら。

⇒2010年12月26日「松下奈緒…第61回NHK紅白歌合戦紅組司会」はこちら。

この2本の原稿もかなり前に書いた。
しかも、いくらか時間が取れると、アップの直前に原稿を手直ししたりする。
古い記事に新しい情報が混ざるわけで、私は頭のなかがごちゃごちゃになる。

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水木プロダクション創立20周年記念謝恩パーティー

NHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」。
水木しげる(武良茂。村井茂。向井理)は、「水木プロダクション創立20周年記念謝恩パーティー」を企画した。
これまで仕事で世話になった関係者を招待したのだ。
会場は都市ホテル。
引き出物も用意。
百名を超えるので、大変な出費だ。
1986年のことでないか。

⇒2010年7月24日「水木プロダクション旗揚げ…ゲゲゲの女房」はこちら。

調布市の株式会社水木プロダクションはむろん水木しげるが代表取締役である。
会場には、後に社長を引き継ぐ長女・村井藍子(尚子。青谷優衣)、社員になる次女・村井喜子(荒井萌)の姿もあった。
夫婦そして家族が心を一つにし、力を合わせ、幾多の荒波を乗り越えてきた。

⇒2010年9月10日「調布・水木プロダクション社長…家族経営の幸せ」はこちら。

水木しげるは挨拶に立ち、オレンジジュースで乾杯!
酒が飲めないのだ。
私は、彼が自分の結婚式で無理をしてつきあい、引っ繰り返ったシーンを思い出した。

村井布美枝(武良布枝。松下奈緒)は着物。
「けちけちせんで、ええのを新調せえ」。
せっかくの機会なので思い切っていいものをつくるように夫から強く勧められたが、島根・安来のおばば(祖母)が縫ってくれたピンクの和服に身を包んだ。
そして、後ろに束ねた髪に形見のピンクのかんざしを差した。
孫が縁に恵まれるように、しあわせになれるようにと握らせてくれたのだ。
おばばはえこひいきをしたわけでなかろう。
引っ込み思案、長身を案じたのか…。
布美枝はパーティ当日、家を出る前、自分に見とれる姉妹にそれぞれ譲ると告げた。

「けちけちせんで、ええのを新調せえ」。
水木しげるの気持ちが分かる。
私の妻は自分のことにカネを使おうとしない。
水木しげるは私と生活水準が異なるにしろ、布美枝もそうだったのでは…。

私が黙っていると、妻はTシャツさえ穴の空いたものを着ようとする。
化粧品は口紅一本、いつ頃のものか。
わが家に少しゆとりがあるときに、私はヴェルサーチやD&Gなどのブランド品を幾度かプレゼントした。
そうしたかったのだ。
スーツやジャケット、ジージャン、ジーンズ、小物…。
ささやかな気持ちである。
めったに着る機会がないので、はやりすたりの少ないオーソドックスなアイテムやデザインを一緒に選んだ。
妻はそれらを非常に大事にしている。
私はよく似合うと思う。

なお、青林堂「月刊漫画ガロ」の社長兼編集長・長井勝一は体調を崩してパーティに来られなかった。
朝ドラでは嵐星社「月刊漫画ゼタ」の深沢洋一(村上弘明)。
その代わり(?)、深沢洋一の経営方針に失望して会社を去った敏腕秘書・加納郁子(桜田聖子)が来た。
経理も広告営業も販売営業も編集も何でもこなす才媛だった。
株式会社水木プロダクションの法人登記を手伝った。
彼女は長井勝一の妻、香田明子である。
このとき、二人はまだ結ばれていなかったのか。

私にとり懐かしかったのは、会社創設時のアシスタント3名が揃ったこと。
点々の菅井伸(すがちゃん。柄本佑)は転々とせず、水木プロダクションに骨をうずめようとしている。
水木しげるの漫画作品の濃密な背景を長く支えた。
倉田圭一(窪田正孝)は立派に独り立ちした。
モデルは、漫画家(劇画家)の池上遼一。
小峰章(斎藤工)は各地を転々としているようで、謎が多い。
モデルは、漫画家・随筆家のつげ義春。
凄いメンバーが揃った。

水木しげるは、妻に緑色の餃子をつくってくれと頼んだ。
布美枝の餃子がないと始まらない…。
野菜と愛情がたっぷり。
これで徹夜の連続だった夫とアシスタントを力づけた。
ホテルの立食パーティに手づくり料理の持ち込みは、ホント凄い。
気合が入っている。
感謝がこもっている。

「ゲゲゲの女房」は残すところ2回の放送。
私が大好きないきものがかりの主題歌をもう聞けない。
この朝ドラとセットで…。
「ありがとう 竜田揚げ … 手洗いしてさ」。
私は、毎回じ〜ん。
吉岡聖恵のお茶目でやわらかであたたかな歌唱が視聴率にも大きく寄与した。
平成の名曲だ。

⇒2010年9月14日「ありがとう…いきものがかりゲゲゲの女房主題歌」はこちら。

                       ◇

鳥取・境港で育った水木しげるがときどき用いるのが、「だら」という言葉。
東京なら「ばか」。
関西なら「あほ」。
愚かという意味だが、いろいろなニュアンスで使われる。
まま愛情を含む(ママでない)。

私は魚津高校時代、富山(朝日、入善)で1年半ほど暮らした。
富山は東日本と西日本の境目である。
が、言葉は西寄り、味覚もやや西寄り。
地元紙(北日本新聞?)のだいぶ前の県民意識調査では、西日本と考える人のほうが多かった。
余談ながら、北陸新幹線が開通すれば結果もいくらか違ってこよう。

⇒2007年5月15日「イトメン・チャンポンめん」はこちら。

⇒2009年11月22日「絶品、イトメン・チャンポンめん」はこちら。

私が意外だったのは、魚津高校で関西方面に進学するクラスメートが多かったことだ。
その年は京都大学や大阪大学、立命館大学や同志社大学に合格した(不確か)。

富山は西日本圏なのだ。
入善・椚山出身の父が一旗揚げようと出たのが大阪だった。
つらい書生暮らしを経験したようだ。
そう言えば、コクヨの創業者・黒田善太郎が1世紀以上前に出たのも大阪だった。

その富山で一番印象に残った方言が「だら」である。
私が生まれ育った隣の新潟(直江津)では耳にしたことがない。
とすると、この言葉は富山(北陸)から日本海沿いに山陰まで分布しているのか?

ちなみに、私は口にしていない。
コツがつかめなかった。

                      ◇◆◇

「株式会社水木プロダクション(調布市。武良茂社長)」に関するブログは以下のとおり。
ただし、すべてではない。
詳しくは、このブログの左のサイドバー「ありがとう『ゲゲゲの女房』アゲイン(記事一覧))」を参照のこと。

⇒2010年8月5日「水木プロダクション異様な活気…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年8月11日「水木プロダクション…アシスタント人件費」はこちら。

⇒2010年8月31日「水木しげるプロダクション倒産危機…仕事激減」はこちら。

⇒2010年9月4日「水木しげる作品・自宅・プロダクション…調布名物」はこちら。

⇒2010年9月8日「水木しげる渾身妖怪画、点々アシスタント万歳!」はこちら。

⇒2010年9月9日「水木プロダクション爆笑アシスタント募集広告」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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