先日、「うそっ、少子高齢化はここまで!」と題してブログを書いた。老人用オムツをする自分をイメージしていたら、若い頃のでたらめな思い出が懐かしく甦ってきた。
オシッコをどれくらい遠くまで飛ばせるか?
それは生命力の証だろう。
18歳で富山から無一文で上京した私は、何となく芸術家に憧れていた。とはいえ、書も絵画(油彩)も陶芸もどれ一つとして学んだことはなかった。
学ぶには遅すぎる。
また、学ぶにもカネがない。
仮に学べても、それで食べていくのは絶望的…。
そんな思いから悶々とした日々が続いた。
寝付かれない夜は街中を長時間歩き回った。
そして尿意を催すと、高級住宅の塀に大きな文字を書道家の気分で描いた。排出量の加減と止めるタイミングがつかめ、次第にそれらしくなった。
よく膀胱炎にならなかったなぁ。
なかでも大物俳優の豪邸は最高のキャンバス!
ときどき通行人に見つかったが、とがめられもしないおおらかな時代だった。
世間が立ち小便にうるさくなったのはいつからか…。
いまになり、本気なら学ぶ道は開けたのでないかと思わないわけでないが、恐らく才能に乏しく、結局それで食べていけなかったろう。
その日口に入れるものを探すことに精一杯だった。
還暦目前の私は、かつてオシッコ飛ばしに生き甲斐のようなものを感じていた自分がとても不思議…。青春とはそうしたものか?
慶応大学の学生9人がフルチン(フリチン)で東急東横線日吉駅の構内を走り回ったという。
午前5時前のこと。
どうやら思い出をつくりたかったらしい。
う〜ん。
バカなことをしでかしたと思うが、当時の私とあまり差はない。
許してやってほしい。
ごめんなさい。
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