コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

顧客目線

ストレッチ目標・年商3倍のお手伝い

年商3倍のお手伝いへ。

私はみぞれ模様の2月4日、北関東を中心に管理事業を展開する中堅企業の社長と面談を行った。
縮小市場に属する内需型企業の典型である。
ライバルとの競争が激しく、したがって収益の確保が険しい業種の一つだ。
従業員は千人強。

社長は新年度、東京オリンピック開催までに年商を3倍にすると高らかに宣言する。
どのような環境であろうと大胆な成長持続、貪欲な企業発展を目指す経営者がわずかながら存在する。
そうした社長と出会え、そのお手伝いができることは、経営コンサルタントにとり最大の喜びである。

私のクライアントは「勝ち残り」しか眼中にない企業に限られるが、ここまで明確に数字を掲げる社長は珍しい。
何せ好況期でも向かい風が吹いている業種である。
明確とは、打ち手に裏づけられていること。
前へ進むことしかできない私は社長との面談でわくわくし、やがて血が騒いだ。

同社は、受託業務がほとんどすべてなので、ストレッチ目標の実現の成否は「営業」にかかっている。
要は、これまでの3倍の仕事を取れるかどうかだ。
また、物流業界と同様に、業務拠点が営業拠点を兼ねている。
既存拠点の数字を伸ばしつつ、どこまで新規拠点の開設を増やせるかだ。
そこに役立てることが、私はうれしくてたまらない。
責任が重いほど燃える。

しかし、微力な私にできるのは「教育指導」が主体になる。
営業変革は当然として、それを突破口にして全社改革を促す。
全役員と全社員が本気にならなくては、とても成し遂げられないストレッチ目標である。

私は「提案営業研修」を通じて同社の水準と力量を見極めるとともに、目標を実現するうえで何が足りないかを突き止める。
それを踏まえて収益の大幅伸長を可能にする営業のインフラの構築とツールの作成に当たる。
さらに、「売上=商品力(売り物)×営業力(売り方)」という信念に基づき、有望な新商品や新事業などマーケティングの開発に当たる。
私はもともとプランナーであり、それを顧客の目線、ソリューションの観点から叶える。
商品力と営業力が両方とも強くなると企業は勝ちっ放しモードに入る。

私は、同社の目標実現が大丈夫と確信できるところまでは支援する。

私の経験では、売り上げをちょっと伸ばすのは容易でない。
それができるなら、長期にわたる業績の下落や規模の縮小はありえない。
低迷を抜け出せない社長に気づいてほしい。

社長は、自らにストレッチ目標を課すことで覚悟が決まる。
やはり私の経験では、そこから企業の快進撃が始まる。

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提案営業の手本…営業提案書の見事な出来栄え

私が講師を務めた異業種交流・格闘型の「提案営業研修8日間コース」。
先週、研修成果物となる受講者の「提案書」が届き、その最終審査を行った。
そして、出来の優良な作品を2点選んだ。
どちらも顧客の上層部に渾身のプレゼンテーションを行い、大口商談を決定へ導いた力作である。
現物を見せられないのが残念・・・。
私が受講者へ寄せたコメントを紹介しよう。
きょう取りあげるのは製粉会社の中堅営業マンが作成した営業提案書。

「商品開発と店舗運営支援システム」

◇総評
同社は商品が例えば小麦粉であり、それ自体では差別化がきわめて難しい。
顧客に単に「買ってください」と迫ったところで、商談のテーブルにつけない。
素材メーカーの営業活動は、極論すれば“用途提案”のほかに考えられず、「提案営業」が必須である。
それも顧客の経営者の目線でどこまで「商品利用」に寄り添えるかの勝負になる。
本提案は直営店も展開する、地場の製パン会社に対するものだ。
表紙を見れば、提案の趣旨と概要が一目瞭然である。
すなわち、「地産地消による地域に根差した店づくり」の提唱。
生産者と消費者との交流、伝統的な食文化の継承など“食と農の結びつき”を打ち出しており、地域密着の掘り下げが際立っている。
しかも、商品開発のみならず店舗運営の支援に踏み込んでいる。
顧客の心を確実に捉える「提案営業の手本」といえよう。

◇内容
顧客は縮小市場のなかでマーケティング面など、さまざまな問題点を抱えて苦悩している。
そこで、業者として「商談」を行うのをやめ、パートナーとして「相談」に乗る姿勢に徹した。
独自商品を開発することにより優良顧客の囲い込みができるよう、渾身の知恵を絞っている。
ゆえに、製パン会社の繁栄の実現にフォーカスした内容に仕上がっている。
これこそが「役立ち(貢献)」を第一にする「提案営業」の基本精神である。
なかでも「顧客理解」の深さに脱帽する。
それを踏まえた内容は的確であり、かゆいところに手が届くとはこのこと!
それらを可能にする情報の共有や人材の育成など、社内のインフラの整備・強化にも内容が及んでいる。
素晴らしい!
この提案は特定の商品の販売を目的(着地)にするという類でない。
それだとその都度見積書を持っていくことになり、しかもその都度値引き要求に泣かされる。
顧客に個別の「取り引き」でなく、今後の「取り組み」をどっしりと持ちかけている。
したがって、提案が受け入れられると長期にわたるつきあいが叶い、高水準の収益が安定的に得られる。
「内容」の欄に面白さはない。
が、顧客と強力なタッグを組み(プロジェクトチームをつくり)、最終的に互いが成果を享受しようとする姿勢が光る。

◇表現
表現に派手さはない。
おそらく取締役へのプレゼンテーションを念頭に、ビジュアル要素や色づかいを意図的に抑えている。
しかし、内容と同様、実によく練りあげられ、すっきりとまとめられている。
まさしく“筋肉質”の出来栄えだ。
提案書はボリュームとしては大きくないが、上層部への働きかけに必要かつ十分な内容に絞り込んだうえで、簡潔かつ明快な文章力で要点を訴求している。
顧客が内容を理解する際にストレスをまったく感じないはずだ。
要は、とても分かりやすい。
全体的にセーブされた表現になっており、それが顧客の共感と信頼を得ることにつながっている。
非常に好感が持てる。
なお、「表紙」は傑作だ。
タイトル回りを中心に、一つひとつの言葉が吟味され研ぎ澄まされている。
さらに、それぞれのフレーズの連携が利いている。
見事!

◇今後
ソリューションに関しては、最高峰というレベルに到達している。
この「提案営業スペシャリスト養成編8日間」で学んだことを提案書という形にしっかりと落とし込んだ。
これは社内で素晴らしい“営業教材”になることだろう。
研修の成果を自身の成績の向上は当然として、後進の指導などにもぜひ生かしていただきたい。
営業の“牽引役”を期待する。

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荻田伍と瀬戸雄三…逆境の指揮官

テレビ東京「カンブリア宮殿」。
ゲストは、アサヒビール荻田伍社長、2週連続登場。
経営と人生の名言0029ホストは、村上龍。
“変革対談”となった。

番組のホームページに今回の金言が載っていた。
金言1:「問題解決能力の時代」
金言2:「現状不満足集団であれ」
1は営業社員を、2は全社員を意識した言葉か。

経営教本0495私が番組でとくに興味深かったのは、荻田伍社長が営業について語ったくだり。
「提案型でなく、問題解決型」(うろ覚え)。
素晴らしく明確だ。

私は、ながら視聴につき、あやふやで申し訳ない。
カンブリア宮殿の収録スタジオに詰めかけた人は、アサヒビールの社員だろうか?
若い世代に営業職が嫌われる今日、村上龍の問いかけに対して大勢が営業の仕事への意欲を示した。
経営教本0496NPO法人営業実践大学を主宰してきた私は、営業の社会地位・社内地位の向上に執念を燃やしてきたが、同社の社員は営業志向を持っている。
とても嬉しかった。
それは企業文化や組織風土としての「顧客志向」の強さの反映であろう。
スタジオの方は、同社の社員というわけでなく、営業に関心を寄せる人が多かったのかもしれない。

私は社長や取締役に向けた講演などで繰り返し述べている。
経営トップの指示は明確でなくてならない」。
経営教本0497実は、営業関係者に普及した「提案」という概念は非常に曖昧であり、かつ曲者である。
それは、顧客に対して「課題解決策」を投げかけること。
私が「提案営業」に関する公開セミナー企業研修で説いている急所を、荻田伍社長はさらっと語った。

瀬戸雄三そして、「課題解決策の提示」で最重要なのは、顧客の抱える課題をつかむこと。
アサヒビールでは、相手は流通になるだろう。
したがって、営業パーソンはマーチャンダイジングやマーケティングにおける課題を突き止めていく。
例えば、売り場づくりや品揃え、販売や集客のあり方だ。

私が営業講師や営業コンサルタントとして行く先々で目の当たりにした「提案営業」とは結局のところ、「推奨営業」にすぎなかった。
この程度では業績など上がるはずがない。
経営教本0498悲しいかな、社長や営業幹部の大半は、提案営業をまったく理解できていない。
誤解を恐れずに言えば、商品を売る「提案営業」はそもそもありえない。
いまやハードはほぼ横並びであり、競争優位の源泉は「ソフト(ノウハウ)」へシフトした。
流通に課題解決の知恵を売るのだ(厳密には異なるが、課題を「問題」と置き換えてもよかろう)。
そのキモは、「課題の明確化」。

営業関係者が使いたがる「お役立ち」という言葉。
これは、顧客の課題解決への貢献が明らかに認めらる場合に限って用いることが許される。

経営教本0499ところで、私がアサヒビールで思い出すのは「瀬戸雄三」である。
スーパードライ発売後の奇跡の復活劇を営業本部長として陣頭指揮し、社長に就任した。
沈みかけたアサヒビールを一番高く輝かせた立役者。
私は瀬戸雄三について語ったことがある。
経営教本05003分4秒の講話映像、ユーチューブの動画。
和田創講演TV賢人編「瀬戸雄三」はこちら。
気迫に満ちた“名言”を取りあげている。

荻田伍(おぎた・ひとし)は、1942年に福岡県で生まれ、九州大学経済学部を卒業。
アサヒビール一筋。
途中、3期連続の赤字に陥っていたアサヒ飲料の社長に就任し、「三ツ矢サイダー」など主力商品を“顧客目線”で蘇らせて即座に黒字に転換、V字回復を成し遂げた。
経営教本0501子会社再建の劇的な実績を買われ、2006年にアサヒビールの社長に就任した。
カンブリア宮殿では、「逆境の指揮官」と紹介された。
本人は、「スーパードライ」の一本足打法からの脱却を目指すとの決意を披露した。
テレビ画面に67歳とは思えぬバイタリティがあふれる。
表情から厳しさと同時に温かさが伝わってきた。

ホストの村上龍は番組のホームページの編集後記で、ゲストの荻田伍社長との出会いを振り返っている。
経営教本0502趣旨は以下のとおり。
荻田さんがやってこられたことは、人と人の真摯で誠実なコミュニケーションだった。
自分が用いた、営業の鬼や神様といった表現は間違い。
こうしたリーダーとともに働く人は、きっと幸福だろう。
名言好きのあなたへ
私は「カンブリア宮殿」が好きだ。
“ながら視聴”にもかかわらず毎回、何かしら考えるきっかけを与えてくれる。
いまどき珍しい番組。

                  ◇

余談だが、私は日本人の名言好きに呆れ返る。
呑気な信奉者が多すぎよう。
4分41秒の講話映像、ユーチューブの動画。
和田創講演TV人生編「名言好きなあなたへ」はこちら。
経営教本0503名言は、それに安易に触れれば大やけどを負うほどの辛辣な真理を含んでいる。

Copyright (c)2009 by Sou Wada

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プロフィール
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和田創

和田創研代表
日本ロボコム代表
ロボットビジネス勉強会&交流会主宰
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。クライアントとともに77歳までに百社の設立を目指す(内、自ら11社)。

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面白くないジョークの会会長 

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