昭和26年(1951年)生まれの私は、都立墨田川高校時代にクラシック音楽を聴くようになりました。
きっかけは「NHK−FM」の放送でないでしょうか。
(大本は伊那市立伊那中学校時代に親から贈られた名曲のSPレコードかもしれません。)

最初にはまったのがヨハン・ゼバスティアン・バッハのクラビーア、ヴァイオリン、チェロなどの無伴奏系の音楽でした。
だれかに奨められたわけでなく、そうなったことが不思議です。
同じ曲にのめり込む状態が10年近くは続きました。
それ以来、クラシック音楽に魅力を感じています。

65歳の私は一番仲のよかった友人を亡くすなど、同世代の仲間で世を去る人が増えてきました。
無意識のうちに、私はちょっとずつ「死」の準備を始めているようです。
緩やかな意味での「身辺の整理」といえます。

私がこれまでに聴いたクラシック音楽のうち、わりと親しんだ楽曲のランキングを残しておきたいと思いました。
音楽でも絵画でも文学でも、そして映画などでもそうですが、おおよそ基礎的な作品から順番につくられていきます。
おもだった試みが出尽した後の作家は細分化や複雑化の道に分け入らざるをえず、それに見合った知見をいくらか持つ愛好者でないと楽しみにくい状況に変わります。
このランキングで取りあげるのは、いわゆる「名曲」とされるものが中心になります。

ただし、専門家でないので根拠の明確な「評価」を行えません。
しかし、かならずしも私の「好み(好き嫌い)」だけで行ったわけでありません。
乱暴でいい加減ですが、それらが混ざり合った「私的ランキング」です。
私はこれまで「直観」を大切にしてきました。

私はそれほど「演奏」にこだわりません。
作曲家の楽曲は演奏家の再現により私たちの耳に入ってきます。
したがって、どのような個人(奏者)や組織(楽団)がそれを行うかで、同じ曲が出来も印象も変わるのは確かです。
しかし、目くじらを立てることもないと思います。
真剣に聴く愛好者に叱られそうですが、私はたいていデスクワークをしながら音楽を流しています。
「BGM」に近い接し方になります。

20世紀に入って「作曲家の時代」が終わり、「演奏家の時代」を迎えました。
とりわけ半ば以降、大衆が豊かになるとともにクラシック音楽を楽しむようになりました。
だから、あれほどまでに多くの「音楽評論家」が食べることができたのです。
演奏の評価は彼らに任せるのがいいでしょう。

そもそもどのような演奏にもいくらか不満はあります。
「違う、そうじゃない・・・」。
こうした不満を解消するには「楽譜・総譜」を見ながら、自分の頭と心のなかに理想とする音楽を鳴り響かせるほかにないのです。
(私は「曲譜」を読めません。)
が、そもそもどのような楽曲にもいくらか不満はあります。
天才といっても人であり、まして私のためにつくってくれたのでありません。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770〜1827年。ドイツ)の交響曲(シンフォニー)のランキングを記します。
将来、時間に余裕があれば、こうなった私なりの理由を書き足したいと思います。

◆交響曲第1番ハ長調 作品21 ★★★

◆交響曲第2番ニ長調 作品36 ★★

◆交響曲第3番変ホ長調「英雄」 作品55 ★★★★★

◆交響曲第4番変ロ長調 作品60 ★★★☆

◆交響曲第5番ハ短調「運命」 作品67 ★★★★★

◆交響曲第6番ヘ長調「田園」 作品68 ★★★★

◆交響曲第7番イ長調 作品92 ★★★★☆

◆交響曲第8番ヘ長調 作品93 ★★★★☆

◆交響曲第9番ニ短調「合唱付き」 作品125 ★★★★★

※名称は通称を含めて調性の後に記しました。
※★は普通(普通に悪いでなく普通に良い)、★★★★★は最高、☆は★の半分とします。

私は、おもに「ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」「アルトゥーロ・トスカニーニ/NBC交響楽団」「カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」「ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」で聴きました。
ほかにも実にさまざまな演奏で聴いています。

できるだけ第1番から順序どおりに聴くのがいいでしょう。

もしくは、年末に第9番をコンサート会場のなるべく前の席で聴くことです。
即座にベートーヴェンが好きになります。
ちなみに、私は体が震えました。

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